アメリカ化学会(ACS)にて快挙

国際的に認められたナノファイバー製造方式

弊社の高橋 光弘と谷岡 明彦による共同執筆のナノファイバーにおける研究成果が、快挙を成し遂げました。

2015年10月、ノーベル賞の登竜門と言われるアメリカ化学会(ACS)において、ゼタ・スピニング方式(ナノファイバーの製造方式)の研究発表が、ベストプレゼンテーション賞を受賞しました。

それに伴い、2016/03/18にACSが出版した『Industrial & Engineering Chemistry Research』に掲載されました。

この掲載は、非常に大きな意味を持っています。

世界中の科学者が会員(162,000人)となっている科学系学術団体ACSに、ナノファイバー製造の新方式として認知されるという事なのです。

2000年からナノファイバーの開発競争が始まり、今まで最も期待されていたのが、エレクトロスピニング方式でした。

新たな産業のキーとなる新素材としてもてはやされ、世界中で国家プロジェクトとして研究開発されました。
エレクトロスピニング方式での開発競争が始まり、16年という月日が流れましたが、世界中の研究者の間では、繊維径300nmで頭打ちの状況を打破出来ないまま、失望感が広がっていました。

その様な最中、エレクトロスピニング方式に変わる全く新しいゼタ・スピニング方式がACSで発表されました。

ゼタ・スピニング方式は、圧倒的な生産力(現行の2万倍)を備え、繊維径は100nmを実現し、何より安全性が高い為、失望感が広がっていたナノファイバー業界に衝撃を与えました。

ゼタ・スピニング方式の登場により、様々な分野で待ち望まれていた新素材の生産が始まります。

アメリカ化学会(American Chemical Society, 略称ACS)

アメリカ化学会(アメリカかがくかい、American Chemical Society, 略称ACS)は、米国に基盤をおく、化学分野の研究を支援する学術専門団体である。本拠地は、ワシントン、オハイオ州コロンバス。

ACSは1876年に設立された。現在の会員数は約163,000人と、科学系学術団体としては世界最大のものになっている。1年に2度化学の全領域についての国内会議と、数十の特別分野についての小委員会を開催している。

出版部門では、39誌の雑誌(多くが各分野のトップジャーナルとなっている)と、数シリーズの書籍を発行している。中でも最も古いのは1879年に発行を開始した米国化学会誌(Journal of the American Chemical Society,?JACS)であり、これは現在発行されている全化学系雑誌の中でもトップクラスのインパクトファクターと、極めて高い権威を有する雑誌である。

また、世界で報告される約8,000種類の定期刊行物・特許・学会会議録・新刊図書データを集めた巨大なデータベースChemical Abstracts?(CA)を作成しており、その中でこれまで報告されたあらゆる物質にCAS登録番号をつけている。この化学情報データベースサービス (Chemical Abstracts Service, CAS) は化学者が研究を進める上で不可欠なものであり、またACSにとっては主な収入源となっている。

ACSは国際化学オリンピック(IChO)の代表メンバー4人を選ぶコンテストである、「米国化学オリンピック(USNCO)」のスポンサーとしても活動している。

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

アメリカ化学会(ACS)における有機化学の最高賞(ロジャー・アダムス賞)の全受賞者39名中、なんと10名人がノーベル化学賞を受賞しています。